ジョーク特選集
これだけ笑えば、もう大丈夫!




「もう、みんなの前で悪いことをするんじゃないよ」





「あたし……床の上でいいよ」
「遠慮はなしだ。きみはお客様だから、ベッドの上で寝るといい」
「あなたは?」
「きみの上でいいよ」





「ガキじゃあるまいし、タバコなんか吸いやがって!」





「女王陛下。男どもが大勢で殺し合いをしています」
「まあ、もったいないこと!」





「笑いたいのに笑いをこらえて死ぬとね、笑欲地獄にはまったオチ霊になるのよ。自分のつまらなかった人生にオチをつけろ、オチをつけろって、しつこく付きまとうの」
「怖いんだね」
「それでね、面白そうな人が狙われるんだって」
「どうして? 面白い人に何の罪もないのに」
「妬ましくてたまらないのよ。いつも笑っていられる。人を笑わせて喜ばせて。自分にはなかった幸せだもの」
(『笑って死なせろ』より)





「オリゴ糖だ。身体にいいから、おまえも使え」
「どうも、おりごとう」





「落ち込むな。あんな女はザラにいる。おまえみたいな男もザラにいる」
「慰めてるのか」





「おい。なにか面白いこと、言え」
「画学生が、屁えこいた。ガガ……くせえ!」





 口下手な私は、先輩に教えを乞うた。
「上手な会話術とは?」
「話題はこちらが提供し、あとは向こうにしゃべらせろ」

 以後、深刻に思い悩む。
『向こうもおなじ手できたら、どうすればいいのだろう……』





「おまわりに捕まったんだってな? なにやらかした」
「通りをブラブラしてただけ」
「そうじゃないだろ、ブラブラさせながら歩いてたんだろ」





真暗な牛舎の中で。
「お嬢ちゃん、お嬢ちゃん。たまっちゃって苦しいから、しぼり取っておくれよ。モ〜ウ、モ〜ウ」
「いいわよ。でも、牝牛さんのはオッパイじゃないでしょ。出てくるものもお乳じゃないし」
「うん。ぼくも牛なんかじゃないよ」





「悪気はなかった……冗談だった。ふざけてたんだよ。大笑いしながら、ハンマーで後頭部を思いきり殴ったら、簡単に死にやがった。それで、恐くなっちまって……頭を斬り落としたのを剥製にして飾ってな、胴体はバラバラに刻んだあと、味噌漬にして喰ってやったのさ」
「とにかく、友人の死を無駄にはしなかったわけだ」





「このままじゃ飢え死にだ。俺は腕を切り落として、食うぞ」
「よせ。自虐に陥るな」
「俺のじゃない。おまえの腕を切る」





 軍事基地を襲うため飛来した宇宙人の巨大な円盤。
 迎え撃つ戦闘機編隊。
「円盤め。基地を攻撃させてたまるか!」
 基地の真上で停止、いましも熱戦を浴びせようとする円盤の急所にミサイルが見舞う。
 みごと命中。盛大に紅蓮の炎を吹き上げる円盤。
 だが。
 そのまま真下へと墜落し、基地を巻き添えにして爆砕してしまう。
「ああっ!」「基地が! 基地が!」





「写生は大の苦手なんだ」
「まあ、射精が大の苦手だなんて」





「父上……あそこに魔王の娘が」
「あれはヤマンバ・メークの女高生だ、息子よ」


「父上……魔王が何かいうよ」
「あれは右翼の街宣車だ、息子よ」


「父上……魔王がぼくを連れていく」
「息子よ。悪いが、そんなことはどうでもよい」





「近頃は、素人にへこまされるプロが増えましたねえ」
「未熟なんだよ」





  瞑想

「お腹を手の上におきましょう」





  真の友の見分け方

他人の破格の豊かさを見せられると、嘘つきな人ほど嫉妬や嫌悪の情を押し隠し、ともに喜ぶふりをする。
うわべばかりの賛辞や祝福に騙されてはならない。
あなたがこれ以上はないほどの見栄っ張りな結婚をするとき、すこしも祝してくれない人こそ、わたしの真の友だ。





「ジャガイモの芽にはソラニンちゅう猛毒があってな。食べた者を殺してしまうんや」
「イモって、悪い奴なんだね」





「お母さん。わたし、死にたい」
「死んでおくれ」





「落ち着け! 俺の目を見るんだ!」
「余計ムカムカしてきたわい」





  拷問

 マゾヒストを痛めつけたのち、ぴたりとやめる。
「うわーーっ、やめないでくれーーっ!」





 可哀想に。狼さんは飢えたお婆さんに食べられてしまいました。
「赤ずきんや。今度はもっと、肥えた狼を誘っておいで」







「嘔吐のときは吐き惜しみせずに、吐けるだけ吐いてしまったほうがいいんですよ」
「こんな気持ちのいいこと、一度で終わらせたらもったいない。家に帰って、ゆっくりと味わいながら吐きます」





「わたし、あなたが好き」
「わー、うれしいな。ぼくも自分が大好きさ」





「うちの猫がね、お隣りへ出かけて、パンの耳をくわえて帰ってきたよ」
「うちの猫なんかね、お隣りから人の耳をくわえてきたよ」





 ジジイはときおり、ひきつけを起こすようなジャレを言う。
「クエン酸を飲めばな。みな健康になって患者などおらず、医者がクエ〜ン、クエ〜ンと泣くのじゃ」





「ぼくをあいつらにやっつけさせてください」
「なぬ?」





 土人が尻もちをついた。
 ドジ〜〜ン!





 黒人を侮辱する飲み心地。
「苦よもぎの汁だ、飲め」
「ニガーーッ!」

 女性を蔑視する舌触り。
「蜂蜜だ、なめろ」
「あまーーっ!」

 児童を虐待する歯ごたえ。
「凍らせた板チョコだ、かじれ」
 ガキッ!





「日本人の密航者だ」「投げ込んじまえ」
ジャッパ〜〜ン!





「おまえ、女の子に見えるがほんとは男の子だろ? いや、水に投げ込めば音でわかる」
ぼ っ ちゃ 〜〜 ん !


(画像はイメージです)





「世界中でいちばん悪いのはおまえだ。二番目に悪いのもやっぱり、おまえだ」
「俺より悪いのがおまえだ」





「法律って?」
「道路を時速四十キロで走ることだよ」
「常識って?」
「警察に見つからないようにして、もっと速く飛ばすことさ」





「ここにあった死体は、どこへやった?」
「腐っていたので捨ててしまいました」

「ここにあった死体は、どこへやった?」
「売ってしまいました」

「ここにあった死体は、どこへやった?」
「通りがかりの人が持っていってしまいました」

「ここにあった死体は、どこへやった?」
「食べてしまいました」

「ここにあった死体は、どこへやった?」
「ひとりで歩いていってしまいました」





「俺の頭は半分ボケてるかもしれんな」
「半分だけわかってきたのね」





「これが健忘症に効能のあるワスレロの実じゃ」
「どうやって煎じるんですか?」
「忘れてしもうた」





  食欲

「最近、便器の調子がね……」
「ちょっと。食べてるときにキタない話をしないでよ」
 話題を変える。
「ぼくの近況なんだけど……」
「食べてるとき、あなたの話をしないでよ」





「きみのは愚案だよ」
グア〜〜ン!





「わしを殺める気であろう?」
「そんなこと、いつだって考えも望みもしていません」
「偽るでない。殺意がさりげなく顔に出ておる」





「象を食えだと? いったい、どうやって」
「まず、塩をかける」





  街で見かけた有名さん

 破壊されたビル街。
 瓦礫の中から這い出した二人。
「いま通り過ぎたのは、ゴジラと違いますか?」
「……似てたな」





  無知

「俺だって、避妊薬くらい服んだことあるさ、ハハハ」




「ちゃんと謝ったじゃないか」
「笑いながら謝ったんじゃないか」
「笑って仲直りしたほうがいいじゃないか」
「この前も、笑って裏切ったんじゃないか」





  バッカリヤの陰謀

 やつらは約束をひとつも守らなかった。
「バッカリヤ人の言うことは嘘ばっかりや」





  大時代

「星が流れるのを見てしまった。ぼくはもうすぐ、死ぬんだ」
「見た人なら、大勢いるわ」
「あれは、ぼくの星だよ」





「スペインではニンニクのことを、アホと呼ぶのだ」
「アホのことはなんと呼ぶのだ?」
「ニンニクの好きな人にアホはいないのだ」
 あ、答えるの誤魔化した。





「このツケは払ってもらうぞ」
「このケツは洗ってもらうぞ」





「母さん。実はいま……毎朝痴漢させてくれる娘がいて、このまま関係を続けようか悩んでる」
「あんまりヘンな女と関わりあうんじゃないよ」

後日。
「きみが本気で好きになってしまった。どうか、ぼくと……」
「電車の中だけのお友達でいましょうね」






「じい! おまえが耐えた苦しみなら、わたしまでが耐えることはない」
「耐えちゃおらんわ。苦しみに負け、耐えられんから、死のうとしておるんじゃい」
「さっさと絶えろ!」





「女はこの世の半分じゃ。男もこの世の半分じゃ。なんとかなるぞ、おまえでも」
「そんな言葉で慰めになると思うとるのか?」
「なにを言っても慰めにならんのなら、なにを言ってもええわけじゃ」





「おまえを身もごらせてやる」
「身ごもらせる、でしょ?」





「先輩。ラジオ体操しながら、シンナー吸わないでくださいよ」
「身体がへたばるなあ」





「そのボタンを押すとな。いろいろと恐ろしいことが起こり、この世界は滅びてしまうんじゃ」
「チェッ。押しちゃってから言うんだもん」





「悪い奴だね。きみみたいだね」





 ネコにイカ食わせるとゲロします。だから、ネコにイカ食わせません。

 十回繰り返してごらん。絶対、「ネコにゲロ食わせるとイカします」ってやっちゃうから。





  大予言

「グランド・クロスになったけど、なにも起こりませんでしたね」
「クロスの配置がな、崩れるときが危ないんじゃ」

「グランド・クロスが終わったけど、なにも起こりませんでしたね」
「ふふふふふ……地球ではな」





「俺が痴漢をして騒ぎを起こすから、そのすきに逃げるんだ」





  「女学生日記/聖夜の恥辱」

 暗闇の中、先生の手がわたしの××××に伸び、炎を燃え上がらせていく。
 わたしは、囁くように愛の言葉を口から出しつづける先生の顔を見つめたまま、しだいに陶酔していく自分を感じる。
 だが突然、下半身を襲った強烈な痛みがわたしを絶叫させた。
「やだ、熱いよ!」
 とろけた蝋<ろう>が灼熱のしずくとなって滴り落ち、剥き出しの太ももを焼いたのだ。
 やさしかった先生は、頬を真赤に染めながら涙ぐむわたしを見ると、嘲るようにニタリと笑った。


 状況解説。
 「先生」というのはキリスト教会の牧師先生のことであり、「愛の言葉」というのはお祈りで唱える聖書の文句、そして××××というのはロウソクのこと。
 これは、クリスマス礼拝で厳粛なキャンドル・サービスの儀式中、ドジな娘さんが、ロウソクの扱いにしくじり、火傷した体験をつづった文章なんですよ。





  男と女の会話

 女が身悶えしながら、求めた。
「欲しいのよ、早く! 入れて! 入れて!」
「待て、待て。いま、うんと熱くしてから入れてやる」
 こうして男は、お湯を沸かして、女にお茶を入れた。


 女が総身を震わせながら、求めた。
「暖まりたいの、早く! 入れて! 入れて!」
「待て、待て。いま、力いっぱい押し拡げたなら、すぐに入れてやる」
 こうして男は、古びた戸をこじ開け、寒い戸外にいた女を家の中に入れた。


 女が、真剣な顔で、じれったそうな様子で求めた。
「夫婦にふさわしいことをやりましょう、早く! 入れて! 入れて!」
「待て、待て。前準備をしておかないと、入れられないじゃないか」
 こうして、男は女のために、書類を揃えて役所へ行き、婚姻の籍を入れた。


 女が、息も絶え絶えで、寝台に横たわりながら、求めた。
「あなた、もう死にそう!」
「よしよし。望みどおりの場所に入れて、天国へ行かせてやる」
「ああ! もうダメ……」
 こうして、女は死んだ。
 男は遺言どおり、女の遺骨を、生前に女が望んだ墓所に入れた。





「きれいなオマンコしているね」
「いい子にしていたから、神様が与えてくださったのよ」





「救世主って、特別な能力が必要なお仕事なんですか?」
「そんなことはない。根性があれば、だれにだって出来る!」





  獄門太郎

 ざやざやざやざや。
 太郎の首が笑ってる。さらされたまま笑ってる。みんなは、太郎を見上げてる。
「なにも、打ち首になってまで笑わなくたって」
「ほかになにができたと言うのかね? 太郎の考えることは、太郎の身にならなければわかるものではあるまい」
「でもあれは、なんにも考えなかった顔ですよ」





「ヘタな字だな」
「読めればいいのさ」
「読めないよ」





  「クイズ・ざまあカンカン!」

 映画クイズ:あなたは何問わかる? 全問答えないと、映画ファンじゃない!


@ 隕石が地球に激突するパニック映画。
A 日本でも有名なあの怪物がニューヨークで暴れる特撮話題作。
B 豪華客船の遭難を描いた感動巨編。
C UFOで来襲、地球を侵略する異星人に捨て身で立ち向かうアメリカ人。
D 噴出した溶岩が都市に襲いかかる。
E 美貌を仮面の下に隠した男をめぐる剣劇ロマン。


正解。
@「メテオ」 A「キングコング」 B「ポセイドン・アドベンチャー」
C「インベーダー」 D「ポンペイ最後の日」 E「怪傑ゾロ」

 映画に詳しいあなたなら、全問正解だいね♪





 欠乏症。
「見よ。食事に亜鉛が足りないと言って、泣いておるではないか」
「あえ〜ん! あえ〜ん!」





  押しかけ悪魔祓い

 突然、呼びもせぬのに民家に乱入し、勝手に悪魔祓いをしていく恐怖の宗教団体。
「サタンよ、去れ! サタンよ、去れ! サタンよ、去れ!」
「それより、おまえらが去れ」





  未来の小学校

「カエルくんの頭をトカゲさんの体にくっつけちゃったよ」
「ぼくなんか、ウサギさんの頭を淳くんの体にくっつけちゃったよ」





 名物『狸饅頭ぶらぶら』。
「タヌキまんじゅう、って……タヌキに見えないけど」
「タヌキの一部には見えるでしょ」





 全国的に、眠り狂死病が大流行。
「ややっ」「こいつ、アホの顔して死んどる!」
 感染した者は、眠っているうちに呆けたような顔になって死んでしまう、という恐るべき奇病であった。
「ここでも死んどる」「また、アホの顔の死人じゃ」
 土手に仰向けに寝そべった格好で、空を見上げている若者。通りかかる死体処理班。
「こいつもアホの顔しとる」「こんなところで死におって」
「生きておるわい! これは地顔じゃ」





「なんで、メデ太なんて呼ばれるんだ?」
「俺、雑煮が好きでさあ。ねんじゅう雑煮を食べてるからだよ」
「別に異常ではないよ」
「俺、カドマツも好きでさあ。部屋にたくさん飾ってあんだよな」
「すこし異常だね」





  正義

「おまえら。カネをやるから、あの野郎の前まで行って、愛し合うところを見せつけてこい」
「そんな外道な真似、死んでもできないね」





しつけ。
「ぼうや。お行儀が悪いわよ」

覚悟。
「ジジイ! 往生際が悪いぞ」





  こうだぞ

「俺様の前でいい加減でいやがると、こうだぞ! わかったか? こうだぞ! わからんだと? こうだぞ! わかったな? こうだぞ!」
「もう死んでるよ」





「そういえば……」
「ぶ、無礼な。総入れ歯じゃと?」





「毒物減量法……痩せるより先に死んじまうんじゃないの?」
「人間の数を減量させる方法です」





「でもあれは、なんにも考えてない顔ですよ。ほら、こっちを向いたときの顔。なにか目当てがあるんじゃなくて、こっちを向くことしか考えなかった顔ですよ」





「見にいかないの? 自動車事故だよ」
「クルマには興味がない」
「女の人が苦しんでるんだよ」
「苦しみには慣れてる」






  援助交際撲滅キャンペーン

 売春少女がいても――
「見ない! 買わない! 払わない!」





  医師の診断

「まさか、癌じゃないでしょうね」
「ふふふふふ」
「それじゃ、エイズ?」
「くっくっくっ」
「結核とか」
「うわっはっはっは」
 わかった。
この医者、ただのアホだ。





「ガキのしたことだぞ」
「だが、あんたの育てたガキのしたことだ」





 夏休みの宿題なんかも始業式ぎりぎりで片付けにかかるけど、もちろん一夜漬けで仕上げられるはずがなく、学期の初日にはわざとらしくカバンの中をひっかき回し、「あれ、あれ、あれっ。家に忘れてきちゃったよ」とゴマかして、次の日まで時間を稼ぐ。
 そういうタイプ。

「えへへ。忘れてきちゃった」
「すぐに家まで走って、取ってきなさい」





  みんなの家は?

「あたしんち、パン屋さん」
「いいなあ。それじゃ、いつでもパンが食べられるじゃない」
「ぼくんち、お肉屋さん」
「それもいいなあ。いつでもお肉が食べられて」
「うち……うち……葬儀屋さん」
「いいなあ。いつでも……死んだ人が……ほほほほほほ!」





  難破船の英雄

「おまえら、逃げるのか? 俺はこの人たちと、残るぞ」
「残れ」
「待て……この人たちの代理で、俺も行く」





 狼の調教。
「おすわり!」

 狼男の調教。
「おさわり〜」





「わたしは嘘発見器を信用していない」
「嘘発見器もあんたを信用してないよ」





  適合力

「オーケストラをつくるんだ。ぼくは指揮を受け持つ。あと、サクラがバイオリン、ミカはフルート、レイコはピアノ、それからエリカがトランペットで、アキとユキとでコーラス……」
「俺も、俺も加えろ」
「楽器はなにを?」
「………………大太鼓、でも」





「わいせつ画像から少年を保護」――保護されたがってる少年なんているのかな?





「おまえ。遺書書くのに、冗談ばっかり連発したらダメじゃないか」
「書いてるうちに楽しくなってきちゃってさあ」





「アンビリバボー!」
「のんびりばばあ?」





「おまえは小さい頃、拾われていたのを捨てられたんだ」





  幽霊

「俺は……この部屋で……死んだんだ」
「うるせえぞ。俺はこの部屋で寝てるんだ」


「俺は……X年前の四月三日……この部屋で……殺された」
「バカ。おまえの命日は三月四日だ。それに、殺されたのは隣りの部屋じゃないか」





「神様と会ったこと、ある?」
「会いそうな目に遇ったことなら、何度でも」





 悪魔祓いの先生が来てくれた。
「助手を務めたいという、勇気のある者は? 三、四名必要だ」
「そんなに?」
「本当はひとりでも十分だが、恐怖に負けて途中で逃げ出されると困る。それで、多めに揃えておく」
「あなただけではできない儀式なわけですか」
「ひとりになると、わたしが怖い」





「あおい君。ぼくはきみを愛してしまった。理由は、きみが女みたいだからだ」
「それじゃ、女を愛せばいいだろ」





  信仰

「本当に、われわれはすべて、アダムとイブの子孫だと信じるべきなのですか?」
「むずかしい質問だが……神がそう言ったのだとしたら、信じなければならない」
「信じるのですか?」
「神から言われたことはない」





  贈り物

「女の子ってね、身につけるものを欲しがるのよ」
「そうじゃないだろ。男の身についてるものが欲しいんだろ」
 身も服もないことを言う。





「まあ、ご飯にマーマレードですって」
「いやらしい」
「トーストに納豆ですって」
「いやらしい」
「今度は、おそばに蜂蜜ですって」
「ああ、いやらしいったらありゃしない」





「授業中にそんなもの飲んだら、ダメじゃないか」
「糖尿病なので、喉が乾くんです」

「居眠りしたらダメじゃないか」
「糖尿病なので、ときどき昏睡に」





替え歌「イジクリ・イジクラ」
( 「フニクリ・フニクラ」の節で )

ちか〜んが電車を降りてくる〜♪
イジクリ〜、イジクラ〜♪
腕〜をみんなにねじられて〜♪
イテテテ〜、イテテテ〜♪
実〜はだれもがやってても♪
だれもが〜、やってる〜♪
運が悪くて捕まれば♪
たちまち〜、罪人〜♪
野郎、野郎、この野郎♪
出そう、出そう、警察に♪
イジクリ、イジクラ、イジクリ、イジクラ〜〜〜、身の破滅!
イジクリ、イジクラ♪





「この柔らかくて美味しそうなお尻のお肉。口に含んでしまいたい」
 そう言いながら、彼はランプ・ステーキをほおばった。

※ 念のため。ランプとは、牛の尻の部位の肉。





「前方に排泄物体」
「回避! 回避!」





「あれだけ詐欺師呼ばわりして怒らなかったから、あいつは詐欺師じゃない」
「詐欺師と間違えられたら、普通は怒りますがね」





「次に出る先生の演説は、すこしは短いだろうね?」
「すぐ眠れるそうですよ」





 じゅるじゅるじゅる……あっ、あっ。鼻汁が味噌汁の鍋に!
 見られてないから、いいか。そうキタナイもんでもないし。

 ジュルジュルジュル……。
「うめえ! 味噌汁うめえ!」
「よかったね」
「つくった人は食べないの?」
「みんなの顔だけで美味しいよ」





 そ〜れを見ていた子狸が〜♪
「どうでもいいもの持ってるな〜」





「ゴム長というのはドタ靴のことかえ?」
「あそこが長い人向けのゴム製品を言うんですよ」





  「役に立たないもの」

 実物大の地図。





「お父上は達者かね?」
「苦労して努力して、うんと借金こさえて逃げました」
「立派なお父上だったんだねえ」
 このオヤジ、人の言うことをちっとも聞いておらんのだな。





「有機農法って……肥料に人糞を使うんですか?」
「そんな汚いものは使ってない。上等な牛の糞だ」





「できるだけ速やかに象一頭分の肉を平らげるには?」
「あまり大きくならないうちに食べること」





「船が沈まないうちに、救命ボートがないとみんなに知らせてこい」





「釈迦の死後五十六億七千万年後に、人々を救済する弥勒菩薩が現われるというが」
「滅相もない。そんなに待たされたら、みんながお釈迦になってしまいます」





「お母さん。やってたでしょ」

 未来の子供たちは、まこと天真爛漫。言うことが単刀直入<ストレート>である。

「お父さん。なんで、バイクなんか乗ってたの?」
「お母さん。なんで、ブランドに凝ってたの?」
「お父さん。なんで、タバコなんか吸ってたの?」
「お母さん。なんで、アイドルのあと追ってたの?」
「お父さん。なんで、イジメなんかやってたの?」
「お母さん。なんで、援助……」
「うるさいわね、あんたたち」
「おまえら。そこまでいい子になっちまったら、生きる楽しみってもんがなくなるじゃねえか。どれでも試してみろ。面白いぞ」
「お父さんとお母さんを改造するほうがいい」





「おまえ、頭ん中にヘンなもん詰まってんじゃねえか?」
「(真剣な顔で)なんにも詰まってやしねえ!」





 オバケに驚く。
「きゃーーっ! オバケがあそこ!」

 オバーケに恐怖する。
「どひゃーーっ! オバアのあそこの毛!」





「こんなくだらないことを書いて、なんになるというのだ?」
「あとで読み返せば笑えます」





「ゲホッ、ゲホッ……ウッ!」
「無理しちゃいかん。いま痴漢に出たら、生きては戻れんぞ」





「殺すのね……あたしが憎いから?」
「そんなこと、どうだっていいじゃないか」





「アダルト・ビデオに出てくれって言うんですよ。どうしよう。AVだなんて……恥かしすぎて、ぼく怖い!」
「断れば?」





  真夜中のクイズ

 女が寝室で叫んだ。
「あんた……もう出しちゃったの?」

 さあ、さあ。あんたはいったい、なにを出したのか?
@生ゴミの袋 A年賀状 B赤字 C汗





「ケホ、ケホ、ケホッ……ウッ! ゲホッ! ゲホッ! ゴヘーーッ!
「ちょっと! 後ろで痴漢しながら、血まで吐いたりしないでよ」





「ワッハッハ! 生まれてから初めて、まともな冗談聞かせてもらったぜ」
「気の毒に」




「脱走の日取りは?」
「今夜三時、収容所発。雨天決行。弁当持参で、参加費無料。ゲロを吐く奴は、置いていく」





「来ないでよ。あたしの背後にはね、こわ〜いヤーさんが控えてるんだから」
「そうかい。こっちの背後には警察がいる」
 追いかけられてるという意味だが。





 餓死者の遺言。
『……これだけ痩せれば、もう大丈夫』





「会話を楽しくするのって結局、話題じゃなくて、話し方なんですよね」
「だから、もっと楽しくなるよう話して」





「おまえのジョークには愛がないんだよ、愛が」
「思う存分笑ったあとで愛し合えばよいのです」




 

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