73.書き込みありがとうございました
投稿者:リズ - 2000年 09月 07日 10時 59分
25秒
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SpringChicken
Amusement Parkのリズです。
私は、2年前までは日本の配給会社に勤めていて、現在は
アメリカの独立系のプロデューサーの方と働いています。
日本の配給会社では海外担当で、映画祭へ行ったり日本
映画を売ったりしていました。
日本の配給会社は、“上”が映画嫌いの旧体制がのさばって
いて、意見を言っても何も変わらないという悲しい状態でした。
このような生意気なことを言ってますが、まだ年齢的にも経験的
にも(金銭的にも(^^ゞ)若輩者の私なので、経験を積んでから
もう一度日本の映画産業に関わりたいと考えています。
日本映画を海外へということで、まずハリウッド大作と張り合う
のは、現状のままでは絶対無理です。今年の夏「ゴジラ2000
ミレニアム」がアメリカで公開されましたが、日本では大ヒット
などど報じられているようですが、ハリウッド版ゴジラと比べて
ちゃちな日本版ゴシラは、アメリカの批評家は「子供もだませ
ないプラスティック製の目」と辛辣に評価しています。
逆にアート系といわれる、たけしの映画や塚本晋也の作品などは
アメリカのみならずヨーロッパでも高い評価を受け、日本より
知名度が高いとも言えるでしょう。あと、日本で1週間で打ち
切られた作品が賞を取ることもあります。
ヴェネチアへ行ったとき、映画学生の方と話をする機会があったの
ですがたけしの映画を研究する授業があるそうで、著作も日本では
もう廃刊となっているものも翻訳されて出版されていました。
あと、やっと今になって日本でも塚本晋也の作品が評価されるよう
になりましたが、ヨーロッパでは5年くらい前から映画祭などで
定期的に公開され、日本未公開作品も上映されていました。
ただ、このようなアート系は興行的にはあまりもうけがないのと
世界的大ヒットにはならないので宣伝方法などいろいろ考える点が
あると思います。そこで私自身が映画祭へ行ってつくづく思うこと
は、日本の映画監督も英語がある程度しゃべれるべきだということ
です。英語圏外の映画祭でも、ほとんどの取材は英語で行われ、
現在世界へ進出しようと考える海外の監督たちは英語に堪能です。
海外のプレスに対して、通訳を通さず映画を売り込みし、次回作
の売り込みもして下手な宣伝マンより数倍上手に売り込んでいます。
日本の場合、英語のできる通訳兼宣伝(配給の仕事も兼ねてたり
する場合もある。そのうえ映画嫌いだったり(^^ゞ)の人間が監督、
プロデューサーなどについて映画祭へ行くのですが、監督のみで
行動ができないので必然的に取材数が制限されとても損をしてい
ます。また映画祭の時に、何度か現地の通訳者が間違って訳して
いたのが気になりました。日本映画が世界市場へ出ないのは英語
だけのせいではありませんが、英語は最低限のことかもしれません。
トム・ティクヴァに昔、バカな質問をしたことがあります。
「なんでそんなに英語が堪能なの?」
「(きょとんとした顔で)映画製作のために必要だったから。」
長々と書き込みすみませんでした。