メロディーのオリジナリティについて


 作曲する人にとってつねに気掛りなのは、知らずに盗作をしでかすのではということでしょう(すくなくとも、ぼくはそうです)
 つまり、自分のほうが別人より後日に同じメロディーを発表した場合の偶然性がもたらす面倒事への危惧。

 長年、自分で作曲したメロディーと信じていた「失われた故郷」も、根幹となるフレーズがまさに、何十年も前、あるバンドが日本で紹介し発禁となって以来、わが国では聴かれなかったはずの「イムジン河」とそっくり同じだったのだから、わかった時の打撃は大なるものでした。

 ここで「オリジナル作品」として公開される曲にも、こうした感じで、知らずに「盗用」してしまった曲がいくつかあるかもしれません。

 「かもしれません」と推定形で書いたのは、ぼくが知りながら他人のメロディーを流用するような確信犯でないことは保証しますが(笑)、大昔に耳にしたCMソングなどが記憶に残り、しだいに自分流のメロディーへと洗練されていったものがないとは言いきれないからです。

 まこと、音の組み合わせが使い尽くされた現代にあって、独自性を確立するのはむずかしいことだと思います。
 そういう次第なので、「メロディアン・カフェ」に自作曲として並べられたものの中に、あきらかに他所で聞いたメロディーがあったなら、ご教授ねがえれば幸いです。




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