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この十数年、日本の政権与党に憑依して国政を操った政治・宗教的なカルト集団がある。
彼らの目的は国そのものを国民の信仰の対象にすることで、必然的に国内の他宗派と無神論の左翼を目の仇にした。 その宗教的な本性を見抜いた仏教系の政党は、潰されるのを免れようと彼らと手を結んだ。
性急で強引な法制化をおこなった国歌も国旗も、大衆に崇拝を強要する偶像教のシンボルそのもので、本来の愛国心とは縁もゆかりもない。 皇軍が白人からアジアを解放したという作り話はファシズム時代を粉飾した神話にほかならず、そして対米戦を自衛戦争と称える靖国神社こそ彼らの聖地である。
日本人は戦時中を除けば、正直と中庸を尊んだ。 国と民族への欺瞞に満ちた自惚れを教条とするそのカルト集団はまさに、日本の伝統から逸脱していた。 かくして有権者の間に引き起こされた反発が長く続いた与党の支配を終わらせる一因となる。
日本での政変劇の本質は、水面下での宗教紛争だったのだ。
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