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スエズ攻略は重力の中心への突撃です
Manforstorm
2000年8月20日 午後12時49分
メッセージ 1940
 どうも、論点をかぎりなく誤解なされているように思えます。
 重要なのは、ミッドウェーとスエズ、どちらに勝算が大きかったかという可能性の比較ではありません。
 繰り返しますが、ミッドウェーで勝つことは無意味でした。ミッドウェーにかぎらず、「太平洋でいくら勝っても」皇軍の最終的勝利には貢献できなかったのです。
 米軍の戦略方針からしても、彼我の生産力の差からしても、年貢の納め時が遅れただけのことでしょう。
 山本は、日本を守るという狭い範囲のことだけ考えず、世界戦略図を読み取り、この戦争の真の勝敗を決する「重力の中心」に向けて、持てる全力を投入すべきでした。
 何度も語りましたが、それがつまり、「連合艦隊をロンメル軍と連携させ、スエズやペルシャ湾を攻略する」作戦です。
 この軍事行動がインドの独立とあいまって成功すれば、イギリスは米軍の到着以前に戦列から脱落せざるを得ず、スターリンはドイツとの講和を申し出たかもしれません。
 それで、日本も枢軸側も、勝てたとは言いません。
 そうする以外、日本帝国を生き残らせる望みが他になかったからですが、彼は逆に、太平洋で無益に海軍力を消耗することに固執してしまったのです。
 そういう戦い方を山本五十六は選びました。
 山本がおこなったのは、脳腫瘍の患者に一か八かの手術が必要なとき、胃の手術を繰り返すことでした。
 私が語ってきたのはそういうことです。
 もちろん、日本にとって理想的な選択とは、帝国主義を放棄し、軍の権限に制約を加え、国民すべてが自由主義に開眼し、おそらくはファシズムの敵として動くことだったでしょう。
 しかし、ここでは「1942年の山本五十六」の選択を問題にしているのです。


 これは ヤフー掲示板で実際におこなわれた論争を再現したものです