Yahoo!掲示板遠征記
貴方がお奨めの「世界の愚将/悪将」は?

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山本愚将説にまつわる中間報告その二
投稿者: Manforstorm

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山本愚将説にまつわる中間報告その二――PARTT

 冷静な視点で掲示板をご覧になっている皆様方。
 ご周知のとおり、「メッセージ174」を発端として数名の投稿者に共通のものとなった議題をめぐり、さまざまな意見が交わされてきましたが、長い投稿のやり取りを通して、現在までのところハッキリしているのは、以下の三点です。

@ 山本五十六が愚将であったとの主張に全面的に反対する者はいない。逆に、山本五十六が真の賢将であったことは証明できていない。

A 連合艦隊によるスエズ侵攻が可能だったとは証明できていない。しかしながら、1942年の枢軸側にとってこれより利益をもたらす別の作戦があったとはだれにも証明できていない。

B スエズ侵攻が不可能だったとも証明されていない。そして、これとは別のいかなるやり方で戦争を続けても、日本とドイツは破滅するしかなかったことは、議論に加わったすべての者が合意に達している。

 この議論は王将なしで将棋を進める感があり、したがって勝敗の分け目がなく、投稿による叩き合いはすぐには終わりを迎えることはなさそうですが、しかし上記三点の確定事項が覆されることもおそらくないでしょう。
 かかる議論のきっかけとなる投稿をおこない、寄せられた多数の反論――ヒステリックな反論、愚かな反論、論理的な反論――に粘り強く立ち向かい、今に至るも拠って立つ足場を維持できていることを光栄に思います。


山本愚将説にまつわる中間報告その二――PARTU

 では、議論は宙吊りのままなのか?
 いいえ。そもそもの始まりとなった「山本五十六は愚将である」が否定されていないのですから、この議論は結局、本題の求めるかぎりにおいて私の勝利です。
 私を論破しようとする人たちは山本五十六が賢将であった事実を証明しなければならないことになりますが、なぜか彼らは、山本提督に対し名誉回復をおこなうのに熱心ではなく、主軸からずれた「スエズ攻略案」の不可能性を証明することで、仇討ちをはかりたがる傾向にあるようです。
 実際には、それらの人たちが「愚将山本」の汚辱を晴らすには、山本が太平洋戦争をああしたやり方で始めた動機であり太平洋に艦隊戦力を投入し続ける理由となった「短期決戦早期講和」なるものが可能だったかを証明しなければならないわけですが、相手方はどうやら、見込みのない論証に時を費やすのをすでに放棄した模様でいます。


山本愚将説にまつわる中間報告その二――PARTV

 ところで、スエズ遠征は可能だったのか?
 わかりません。
 ただ、やらなければならなかったと断言したまでです。
 重度の脳腫瘍の患者を救うのに一か八かの手術しか方法がないのと同様、あのとき、帝国日本の余命を延ばしたければ、日本はスエズにおいてドイツ第三帝国との合同作戦を行なうしかなかった。
 しかるに、
「山本がおこなったのは、脳腫瘍の患者に一か八かの手術が必要なとき、胃の手術を繰り返すことでした」(メッセージ199より)

 山本がおこなったように太平洋で空母を壊滅させたのでは、脳以外の部位にメスを入れるのとおなじで、ただの無駄死にとして祖国に奉仕させるだけのことだった。
 祖国を救う選択において、スエズ攻略は僅小でも希望があったが、太平洋で戦い続けるのはかぎりないゼロへの道だった。
 歴史を眺めて得た感想として、あまりにも当然のことを言ったまでだったのですが。

 いったい反論の投稿をおこなった人の中で、この比喩の意味を理解した人がひとりでもいたのでしょうか?
 いたとは思えません。
 きちんと過去ログを読み、相手の真意を理解しようとする人がすべてであるなら、あのような馬鹿げた反論など起こりようがないはずですが、それがまさに投稿の波状攻撃となって見舞ってきたという事実は強調しておく価値があります。

 スエズ攻略案をひたすら否定するだけの「不可能バカ」に徹しながら、より有効な代替案も用意できず、結果的に山本五十六による連合艦隊主力の太平洋での損耗を承認したかたちでいる男女約二名。

 彼らはまさに――本当に「彼ら」か? 同一人じゃないのか?――、脳腫瘍の患者に無意味な胃の手術を繰り返して百にひとつの生きる希望を奪った者を擁護するも同然の無恥をさらしながら、自分たちのほうが相手の反論を封じたかのように得々としているわけです。

 恐ろしい人々です。



 投稿はせず議論の成り行きだけを見守っていてくださった賢明なる方々。
 お分かりの通り、この議論の天目山は、Westpoint_1999氏のメッセージ235「連合艦隊の戦略的運用法」に対する返答を、

 メッセージ240「日本の対ソ攻撃について」
 メッセージ241「大西洋と北アフリカの戦局について」
 メッセージ242「1942年の国防圏水域の守備について」

 と、三段構えに分けておこなったときでした。
 これで事実上、「枢軸側合同戦略案」に対する重要な反論のほとんどに対応する反論を加えることに成功したわけですから、それからあとの今にいたる状況は、私とWestpoint_1999氏とのやり取りを別にすれば、すべて、怒れる外野席からの無駄玉の投げまくりと言えなくもありません。
 私には命中しませんでしたが(笑)、この掲示板が無意味で愚かしい攻撃的投稿で満ち満ちることになったのは残念に思います。

 ともあれ、上記三つのメッセージは、スエズ攻略についての私の主張の核心であり、初めてこの掲示板を目にする方にも、私の主張を誤解されぬよう、これら三つの過去ログにだけは目を通してくださるようお願いいたします。

 疑問には事実上、すべて対応できるのですから。


 これは ヤフー掲示板で実際におこなわれた論争を再現したものです