Designer Words Project
機能性台詞保存会
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知らぬは無敵。







生きたら生きた分だけ、わからなくなってくるのが人生さ。







「美女には三日で飽きると聞きました。本当ですか?」
「負け惜しみだよ、美女から三日で飽きられた男の」








不信をつらぬくこともまた、狂信なのだ。








「何も思い出せない。悪いことはすべて忘れたから」







「最後に勝つのは、愛だ」
「どっち側の?」







「聖書の記述によれば、悪魔に殺された人の数は10人。一方、神様に殺されたのは2038344人」
「悪魔が救ったのは何人?」







「いやな所だったでしょうけど。お別れの時くらい笑顔でいてね」
「ここを出れば、笑顔になるよ」







「知ってる? 幸せってお金で買えるんだぜ」
「そうだね。いつも買い損ねるけど」







「みんなはあなたのこと、特異な性的趣味じゃないかって……」
「みんなとセックスする気はないよ」







「きみの声が聞き取れない。みんなと違うことを言ってくれ」







「生ある者はいつかは死する」
「生きてる者が言うべき台詞じゃない」







信仰系の人間に見えるのだろうか、「イエス様ってどんな人?」とよく聞かれる。
ぼくはこう答える。
あなたの虐げている人がすなわち、あなたにとってのイエス様なのだと。あなたは雲の上に思い描いた神々しい姿のイエス様ではなく、あなたに踏みにじられ恨みを抱いているかもしれないそうした人々に対して償いの気持ちをもたないかぎり、いかに祈ろうと永遠に神と結ばれることはないだろう。
なぜなら、「これらの者たちの中にわたしはいる」とイエス自身が言ったから。







「あなたは18歳の時、好きな女の子を呼び出して、噂どおりにいろんな男と遊びまわり乱痴気なことしてるのか問い正したそうですね。なぜ、そんな真似を?」
「若気の至りさ」
つまらない質問で彼女を退屈させたのは遺憾に思う。







「俺が女の腐ったような男だって? 腐った女はおまえだ、バカ!」







「学歴がすべてというわけじゃ……」
「利口な人はそう言うんですよ」







「情は無用だ。相手を人間と思ってはならん」
「でも……わたしたちは人間です」







 子供を自慢する親でなく、子供から自慢される大人になりなさい。







「心のない愛なんて、許さない」







 文化は無理やり保存するものではなく、未来の人々が選び取ることで残されるのです。







 「愛を見せびらかす」というのは、すでに、心の中に愛がない証拠ですからね。
 ゴミを見せびらかすのと同じように迷惑がられるのも当然でしょう。







 歴史ってのは自伝と違う。
都合よく書き直せるものじゃないんだ。







 勝者が時を記述する。だが時は、適者にしか勝利を与えない。







「わかるだろ? みんなが知ってる話で儲かる話はない」







「インターネットで商売をはじめるとしたら、なにを売るべきだと思う?」
「ご自分を」







「あいつが台風の目だなんて、口先だけじゃないですか」
「静かな人だ。争いの中心にいつもいる」







「あの人たち、なんなのよ? 支配者の悪党とは正義の剣士にだけ戦わせ、自分たちは檻に閉じ込められたまま。最後までなにもしなかったじゃないの」
「あれが、心理学でいう集団的な共依存関係なんだよ」
「正義の剣士との?」
「支配者とのだ」







「あなたには精神病院の入院歴がおありだそうですが」
「退院歴もあるんですが」







「いまの世相を見ろ。一億玉砕の完結編だ」







「波が押し寄せると砂の城は崩れますが、砂浜が持っていかれるわけじゃありません」







「生きるってのは、生き残る確率に賭け続けることなんだ。賭けられなくなった時が死ぬときさ」







「忘れるなよ。嫁さんを獲得するってのは、おまえが嫁さんから獲得されるってことだからな」







「悪魔のやり方を知ってる。悪魔ならローマ法王を殺しはしない。法王に取り憑くだろう」







「よほど、ご自分の才能を信じておいでなのね。わたくしも、そのように信頼できる自己がほしい……」
「自己を信頼してくれる他者がほしい……」







「圧制という言葉がよく使われるけどさ。どうして、たったひとりの独裁者に国民全部を圧迫できるの? 嘘くさいじゃないですか。国民を圧迫するものは独裁主義のシステムそれ自体でしょう? そういうシステムを支えているのはだれかといえば、それは国民なんです」







信心家の真価は、無神論者と向き合う態度でわかるものだ。
無神論者の真価なら、神と向き合ったときにわかるだろう。







 イスラエルの民にとってモーゼの律法を守り通すことは、苛酷な地で生き延びるのに不可欠な現実認識力を失わずに神との結びつきを維持する唯一最良の手立てだった。
 信仰が幻想であってはならない場に置かれていたのだ。







「ドブ板野郎、死にやがれ!」
「ドブ板でもドブ泥よりましだ。おまえらがうよめく下水溝にはまらぬよう、道行く人たちを保護している」
「その道行く奴らが、家から汚水を流すんだよ」







「未来の姿なら、すでに視界におさめている。問題は、未来までの距離さ」







「絵に描いた餅は食えない。だが、売り付けることはできる」







 ビフテキのように濃厚な味わいの日本映画をつくれば、西洋でも受ける?
 大間違い。
 ビフテキが西洋の味ではなく牛肉の味だとわかる者でなければ、西洋人が食べても旨いと感じる映画を撮ることなどできるものじゃない。







「神の御心ははかり知れません。悪魔の企ても不可解です。神と悪魔の思惑がぶつかり合うところでなにが起こるかは、だれも予想がつきません」
「人間が加われば、なおさらだ」







「あなたたちに重ねて言っておく。世に安らぎをもたらしたいのであれば、自分の子に変質者が近づかないよう心配するより、むしろ自分の子が将来、変質者にならないよう気をつけなさい。罪は人から生まれ、人は子が育ったものだからである」







「きみはいったい、何様のつもりだ? 政府から与えられた私の権限を認められないと言うのか?」
「あなたに権限を委任するような政府が認められないだけです」







「女はソースとおなじさ。煮立てると、上品な香りは失われる」







「顔が売れちゃうと、あんまり突飛な真似ができなくなるでしょ。無名でいたほうが無難なのよ」
「でも、有名になったほうが有利だ」







「楽譜だけで曲が演奏される様子を思い描くのって、ムズかしいね。まるで、固形の即席麺から出来上がったラーメンの姿を想像するみたいだ」







「オーストラリアじゃ英語で通じるんだ。だけどな、おまえの英語じゃ通じないんだ」







「道徳って、ゴミが散らかるのを我慢することじゃないでしょう。ゴミを始末することなのよ」







「著作権保護法がなにを意味するか? 若く、有望で、豊かな才能に恵まれた芸術家たちの前に、うかつに足を踏み入れられない、通る者に定められた道から抜けるのを強要する大量の地雷を埋設してしまったんだ。もしも著作権にしばられていたら、シェークスピアもあれほどの創作力は発揮できなかったに違いない」







「あんたっていったい、狂ってるの? 嘘つきなの?」
「狂人だとしたら、自分でわかるはずがない。嘘つきだとしたら、相手に教えるはずがない」







「もう少し、キャラクターを日本人らしく。和風に仕立てるという意味じゃなくて、ありのままの日本人らしく……ストレスを生み出す社会機構の改善には乗り気薄で、ストレスを発散させることには熱中する人々として描けということだけど」







 他人の本を百冊読み、そのうち十冊に書いてあることを引用するより、他人から引用されるほどの文章を一行でも書いたほうが、その人の著作は高い価値を持っている。







「ヒイキの引き倒しをするのは愛してない証拠ですってね」







「より大きな事実を見てほしいんだ」
「大丈夫、ちゃんと見てるから。それに、事実にサイズはないよ」







「もっと口をきわめて、わしのことをケナすかと思ったが」
「あんたには月並みな形容でいい。ただの極悪非道な大悪人さ」







「銃殺だからって、あっさり死ねるもんじゃないぞ。射撃手たちはみんな、急所をはずして撃つからな。自分の一弾が死刑囚の生命を奪ったと感じるのがいやなのさ」







 芸術家が風采をかまわぬ人種であるとすれば、彼はたしかに芸術家だ。それにしても、芸術家でありすぎる。







「人の真価は最悪の状況に置かれたときに出るもんだ」
「それは間違いだ。最悪の状況に置かれたら、だれだって最悪の価値しか出せないんだよ」







「おまえが神の使徒であるはずがない。人の上に立つ者はそうあっさりと土下座などせん」
「人の上に立とうとは思わぬ」







「いかなる学者の唱える理論も、唱えた学者の人格から解放されることができない」







「到来する高度情報化時代への対応に立ち遅れると、情報を捉えることのいち早さにおいて不利を招くことになりますよ」
「心配していません。情報はここから出ます」







「奴もまた、日本型野蛮人の代表選手だ。立派な背広を着てるくせに、道に唾を吐く。乗ってる高級車の前に邪魔者があらわれると、ヤクザのような罵声を浴びせる」







「第一次大戦中、オーストリア帝国の参謀本部はカフェの中に設置されていてね。参謀たちは、コーヒーを飲んで頭を冴えわたらせながら、敵を打ち破る談合を重ねたんだ」
「それで……戦争には勝ったの?」
「国が滅びたよ」







 選の中の選たる人物は、ともかくも最初に、おのれ自身を選ばねばならない。









「モーゼの十戒/新世紀モード」



@ 汝、生き延びるべし。
A 汝、支配されるなかれ。
B 汝、カリスマの権威に伏するなかれ。
C 汝、流行の虜となるなかれ。
D 汝、集団のため殉じるなかれ。
E 汝、おのれの欲するものを求むるに正直であれ。
F 汝、家族と親族が他人であるを知るべし。
G 汝、死せる者と暮らすなかれ。また、死にゆく者の犠牲となるなかれ。
H 汝、特定の日に固執するなかれ。
I 汝、他教の信徒を、別の神を崇めるがゆえに敵とするなかれ。また、改宗を強いるなかれ。


「この十戒には愛が欠けている、愛が」
「見落としてたよ。愛なんてものは手足とおなじで、人にあって当たり前のものだから、戒律で強要することないし」







「御言葉に付け足したり、書き直したりすることは、聖書自体が禁じているはずですが」
「だれも守らなかったから、聖書はあんなに長くなったのさ」







「臨死体験の仕組みはわかってる? 人間は死にかけて酸欠状態になると、幻覚を見る。運よく死なずに済んだ者は、夢の世界が死の世界だったのだと思いこむ。でなけりゃ、人ごとにあれだけ体験談の内容が多彩なはずないものね」







「生きるのに必要なものは、少しばかりの空間と少しばかりの栄養。それにあとひとつ、少しばかりのマゾっ気。こいつがなければ、苦しいときには耐えきれないからな」







「世界のどこにいたらいいのか、わからない。それでも、わかるんだ。きみのそばにだけはいなければって」







「あんたは知ってることを黙ってて、俺を苦しめた。俺のほうは、あんたの秘密をあばいて、ド肝を抜かせてやる」







「やめろ、若さの無駄遣いだ」
「無駄遣いって、楽しいじゃない」







「膨張した文明への自然界の反発が、人類に自己破壊を強いるのさ」







「あなたも、女はこうあるべきだと思っている男の一人なの?」
「きみにかぎってなら、ぼくの女であるべきだ」







「あいつ、自分が天才のつもりなんだぜ」「ハハハハハハ ! ! ! 」
「おまえら……フツーのつもりなのか?」







「日本人がつくったジョークだなって、すぐわかるよ。日本人しか笑ってないんだもん」







 だれでも減量には一度は成功する。そのあとでまた、太ることに成功する。







「会話は、筋書きを説明するものではない。キャラクターを表現するものなのだ」
「おうおう、聞いた風なことを」
 こういう具合に、書かないといけない。







「そんな屁理屈、通じるのは人間の世の中だけだぞ」







「気まぐれな運命の女神にまかせるつもりか?」
「そうさ。あまり知られてないけど、彼女はね、思ったより貞淑なんだよ」







「最高の女を求めるのは、最低の男の証拠ですって」
「鋭いね。でも、ぼくの場合、女性に多くは望まない。四つ、条件を充たせばOKだ」
「四つだけ?」
「美女であること。セクシーであること。持参金をたっぷり持ってこられること。それから……」
「それから?」
「二、三年たったら、キッパリ別れてくれること」
「あんたって、やっぱり最低ね」
「そう言うきみは、どんな男がお望みかな?」
「あんたでなければ、だれでも」







「魂って肉体のことだわ。そう思わない?」
 どこかで聞いたセリフだなと思いながら、ぼくは、頭の中で記憶の引き出しをかき回し、探す努力をした。そうだ、思い出したぞ。
「きみはエホバの証人とおなじことを言うね。でも、魂ってのは筋肉のことじゃないんだぜ」

「ものみの塔」の方々へ。あなたがたの真摯に信仰を貫く姿勢は尊重しています。
これは、エホバの証人を貶める意図でデザインされた会話ではありません。




 イエスがくる前から、人々の間に愛はあった。
 イエスは人々に、愛することを義務づけた。
 そして弟子たちが、イエスを愛することを義務づけた。







「愛、愛、愛……戦争の役にさえ立ちそうもないものだ。愛は、生命ある者によって営まれる生理現象のひとつにすぎず、特別な感情と思うのは間違っている。犬でさえ猫を愛するではないか」
(『火星への道』より)







 悪を倒す前にやらなければならないことがある。
 それは、ひとりひとりが悪の通り道とならぬことだ。
 悪は、人を押しのけてではない、人に招かれて来るものだから。
 出来事のあとで、だれもが言う。
「悪はあっちから来た」「いや、そっちからだ」
 どこからでもいい。おまえらが通したから、悪はそこにいるのだ。 







「逆説的な言い方になるが……奴は、こういう状況から生き残るためには、バイタリテイの強すぎる男だったんだ」







 すでに書いた人もいることだろうが、わたしも自分の意見として、重複させておく。
 本当にレアな人が好む味付けとは、醤油味でも味噌味でもカレー味でもトマト味でもない、塩味なのである。







 だれにとっても、体重計の上に乗るのは神聖な儀式である。







「あなた、本気で自分のことを不幸だと思っているの?」
「きみがそばにいるかぎり」







「達筆の極意とは?」
「言いたいことだけ、正確に伝えることです」







「法律である以上、遵守するが、服従はしない」







「もしもピルグリムス・ファーザーズが、インディアンからトウモロコシの作り方を教えてもらえずに全員餓死していたら、その後の歴史はどうなってたと思う?」
「次の開拓団がインディアンから教わって生き延び、やはりアメリカを征服していただろう」







「見ろ、あの傍若無人ぶり。あいつら、小学校で習う最低限の道徳も知らんのか?」
「知らないだろう。小学生の頃から、そういう連中だった……ぼくの知るかぎり」







「クレオパトラの鼻があと少し低かったら、歴史が変わっていたんですよ」
「そうは思えない。シーザーはもう少し鼻の高い別の女を探し、エジプトの女王にしていただろう。どちらにせよ、エジプトの女王に歴史は変えられなかったよ」







 作者が筋を考えるのではない。作者には筋が見えてくるのだ。







「プツンと切れるほど硬直した神経の持ち主じゃないよ」







「現代とは、『らしさ』がどんどん崩れ去っていく時代のことだ。男らしさ。女らしさ。子供らしさ。大人らしさ。日本人らしさ。人間らしさ……来たるべき新世紀は、かかる潮流とそれに対する反動とが激突する百年となるだろう」
「二十一世紀に起こることって、それだけですか?」
「人類が百年の間にやることだから、あまり期待しないほうがいい」







 彼が現実から遊離した存在だって? とんでもないことだ。
 彼くらい現実をしっかりと見据えた者はいなかった。まあ、見据えることしかしなかったんだけれどもね。







「あなたはどうして、人間の事にそんなに詳しいの?」
「自分の事に詳しいだけさ」







「リアリストならば、神が見えるはずだが……ただの数学中毒だったのか」







 世の中でいちばんくだらないのは、芸能人の結婚に大騒ぎすること。
 もっとくだらないのは、そいつらの離婚で騒ぐこと。







 これからの時代、大衆を舐めたようなことは言わないほうがいい。
 ヒトラーの言葉通り、たしかに大衆というのは女性的だ。そして女性は成長していくのだから。






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