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大河メッセージ「山本愚将説」/総集編
投稿者: Manforstorm
2000年8月21日 午後 3時39分
メッセージ 1990
 yamamotoisoko様。
 あなたが最近の投稿でおっしゃられたことは、こちらの投稿文に詳しく目を通さなかったか、趣旨をよく理解せずにご自分のご意思のみを通そうとなされているとしか思えません。
 あなたの反論のやり方は、私の投稿文からあなたの気にさわる部分だけを拾い読みし、狭い視野から難癖をつけているとしか受け取れないのです。
 それは、この議題にまつわるメッセージのやり取りを読み返していただいた多くの人の目にあきらかなことでしょう。

 自分はこれまでの投稿で、「愚将といえば、山本五十六さんをおいてほかにありません(メッセージ174より)」と提議したのち、その持説を裏付けする根拠を、地球大の俯瞰図を利用して説明してきました。
 以下が、自分が提出した投稿文の中で、yamamotoisoko様をはじめ、掲示板をご覧のみなさんに理解していただきたい重要な部分の抜粋です。


「なぜ山本五十六を愚将の王者として推すかといえば、彼のような人物が、祖国をどのように導き、祖国からどのように遇されたか、その事実によって当時の日本国民の精神状態をあぶり出すことができるからなのです。(メッセージ188より)」

「緒戦で勝利のカタチだけつくろって敵方の戦意を挫くという子供のまやかしを現実計算家の英米に通用させようとしたこと、仲介をよりにもよって、あのスターリンに依頼しようとしたこと、そうした夢想的講和の実現を最終目的とする軍事力行使に国運を賭けたことなど、当時の日本人がいかに世界をなめきった考えで国家危機を乗り切ろうとしたか、うかがえるのです。(メッセージ188より)」

「第二次世界大戦の主戦場はヨーロッパでした。ヨーロッパでドイツが米英ソを退けなければ、太平洋でいくら日本が連戦連勝しようとも、局面に決定的な転換はなく、枢軸側が連合国側を圧倒したことにはならず、最終的に「大東亜共栄圏」も安泰でいられるわけがなかったのです。(メッセージ184より)」

「当時、ドイツにとって唯一の生き残る道といえば、北米大陸から巨大な援軍がヨーロッパに到着するより先に、ソ連と英国に痛打を食らわせて戦列から離脱させ、かくして米軍を一正面から迎撃する態勢を整えることであり、日本はその動きを、アジアの側から、海上側から、最大限に支援しなければならなかったのです。この一連の行動には、半球大の遠征路を前提としたセイロン攻略やインド独立運動への応援、そしてペルシャ湾への侵攻が含まれます。(メッセージ176より)」

「日本もドイツも、協同して戦う以外に勝利をつかむ可能性は皆無(メッセージ176より)」であり、「日本には、即座に戦争をやめるのでなければ、上記の戦略以外に取る術がなく、そうせねばならぬほど質量ともに勝る陣営を敵に回していたわけですから。(メッセージ176より)」

「……これはヒトラーや日帝に共鳴する発言ではなく、山本の身になって考えれば(笑)、こうするのが最良の策だったという仮定論です。……中略……日本がナチと共に戦うべきとか、皇軍の勝機にこだわった姿勢が不愉快に感じられるかもしれませんが、すべては、はじめに提出した意見を裏付けするための便法なのです。(メッセージ187より)」

 と書きつらねたあと、メッセージ194において、
「山本は、日本を守るという狭い範囲のことだけ考えず、世界戦略図を読み取り、この戦争の真の勝敗を決する「重力の中心」に向けて、持てる全力を投入すべきでした」

「それで、日本も枢軸側も、勝てたとは言いません。そうする以外、日本帝国を生き残らせる望みが他になかったからですが、彼は逆に、太平洋で無益に海軍力を消耗することに固執してしまったのです」

「山本がおこなったのは、脳腫瘍の患者に一か八かの手術が必要なとき、胃の手術を繰り返すことでした」

「もちろん、日本にとって理想的な選択とは、帝国主義を放棄し、軍の権限に制約を加え、国民すべてが自由主義に開眼し、おそらくはファシズムの敵として動くことだったでしょう。しかし、ここでは「1942年の山本五十六」の選択を問題にしているのです」
 こう締め括りました。

 遺憾ながら、あなたからのメッセージには(すべて!)、これらの文面から読み取れる当方の論旨を判別したご様子がまるで見受けられません。
 あなたの反応はひたすら、こちらが主張する全体のうちで、短期決戦早期講和の可能性を否定した部分を否定することにのみこだわったものですが、それではひとつの説に対する反証となるものではなく、あなたの心の状態を人々の前に印象づけるだけのことだと思います。


 これは ヤフー掲示板で実際におこなわれた論争を再現したものです