邦画特集掲示板ログ1
(投稿1 〜 10)


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1.わっほ〜い

投稿者:れび - 2000年 08月 10日 01時 37分 16秒
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いっちば〜ん


2.日本映画は中華圏進出を志向せよ!

投稿者:助け船 - 2000年 08月 21日 08時 05分 45秒
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ハリウッドコンプレックスとでも云うのか。
憧れは憧れのまま留めておけば良いものを、日本映画は過去幾度となくハリウッド進出を企図しては、敗退を繰り返して来た。
悪例の最たるものとしては、角川春樹のように、どこまでもハリウッドを意識した映画作りに拘り続け、遂にみずからが「ハリウッドへの核弾頭」と化して玉砕し果てたが、あれは豊臣秀吉の朝鮮出兵にも比すべき暴挙であった。
日本人って、何故これほどまでにハリウッド進出に拘泥するのか?
野球少年がメジャーリーグに純朴に憧れるのとは、また一線を画する屈折した理由が潜んでいるのではないか。
「何時か白人になりたい!」願望を断ち切れないのか?
そこで提言! 日本映画界は迷わずアジア市場とりわけ中華圏を意識した企画で勝負すべし。
日本は充分に映画先進国として通用する。
日本映画の興隆の道は、中華圏市場を何如に取り込むかに有る


3.助け船さん、ありがとう

投稿者:当サイト管理人 - 2000年 08月 21日 18時 48分 29秒
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 助け船さん、初めてのまともな書き込み、感謝します。
 おっしゃることは、良識的で妥当なビジネス・プランです。
 映画市場としての中華圏は、発展しつつある大中国を合わせれば、やがて二十億もの消費者を抱える規模となり、映像産業にとっておそらく、世界最大のお得意先としての成長が見込まれます。
 ただ、Made in Japanによる映画がかの地域から巨額の興収を稼ぎ得るかといえば、やはり欧米に売りこむのと同様、大きな障害があるように思えるのです。
 日本映画産業を今のようにあらしめた根源的障害と言っていいでしょうが、それは「中国人が見ても面白いと思える映画を日本人につくれるか」ということ。
 日本はたしかに、映画先進国かもしれませんが、「娯楽映画先進国」とはまるっきり違います。
 現状のままでは相手が中国の観客でも、ハリウッド製品や香港ムービーに太刀打ちできるはずがなく、そして当サイト管理人はまさに、そこのところを憂いているのです。


4.具体的方法論となると・・・

投稿者:助け船 - 2000年 08月 23日 08時 06分 59秒
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小生の拙文に対しての丁重なる御返信まことに恐れ入ります。
少々エキセントリックに飛ばしたので、言葉足らずとなっている部分も有りますが、ご容赦下さい。
1ヶ所だけ補足させていただけるなら、「ハリウッドへの核弾頭」云々のくだりは、あの巨費を投じて推進された「天と地」プロジェクトの事を指したものです。
牙城ハリウッドは、毫も揺らぎはしなかった事は周知の通りです。
さて、日本映画の中華圏への進出を促すための具体的な方法論についてですが。
御明察の通り、現状では未だ時期尚早であると断ぜざるを得ないかも知れません。
日本映画界そのものの内に克服すべき問題点が多すぎますからね。
ただ、五年先、或いは十年先と云った将来的な版図としては、十分に行けるものと確信しています。
Jポップを始めとする日本の娯楽産業のアジアにおける浸透力には目覚ましいものが有りますからね。
映画産業だけが立ち遅れている印象がありますけれど。
では、またお話致しましょう。
今後も宜しく御願いいたします。


5.人類の本性に歯向かうような娯楽性の欠如

投稿者:当サイト管理人 - 2000年 08月 23日 17時 20分 54秒
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 助け船さん、再度のご訪問ありがとう。
 おっしゃるとおりJポップは、アジア全域の若者の間で人気を得ています。JゲームやJコミックについても同様でしょう。けれども、ここが絶望を感じさせる理由ですが、Jムービーとなると、日本の若者に人気がないのとまるで同じに、どこの国でもまるでソッポを向かれているわけです。
 当サイト管理人はやはり、そこのところを憂いているのです(笑)。

 いったいどうすれば、かくのごとく自国の若人らのニーズにも応えられない映画づくりが可能となるものか?
 原因を突き詰めていくと、おおかたの国産品に共通してみられる「人類の本性に歯向かうような根本的な娯楽性の欠如」にあるとしか思えません(ここまで言ったらオシマイですが)。
 日本映画産業の没落に大きな功績を果たした日本の観客は、西洋かぶれだから西洋の映画を受け入れたのではなく、上記のような伝統にこだわった映像商品だから、まさに日本映画だから観にいかなかったのでしょう。
 つまるところ、「洋高邦低」の現状をあらしめたものは、ハリウッドのほうが日本人より、はるかに「人類の本性に合わせた」映画づくりをしていたからとしか申しようがありません。
 逆に言えば、そこに国内映画産業を立ち直らせる鍵がひそんでいるのですが。


6.映画の持つ「癒し」の力

投稿者:助け船 - 2000年 08月 24日 08時 04分 10秒
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「日本映画は観た後、気が滅入る。人間の悲しさは強いられるが、美しさは掴めない。」
故淀川長治さんが、スクリーンだかロードショーだかに書かれていた一文だったと記憶しています。
先日、JSBでケビン・コスナー主演の「パーフェクトワールド」観てて思ったんですが、あの映画は、結局悲劇に終わります。残酷な結末と云っていいんですが。
それでいて、見終えた後、全然気が滅入らないんですよ。
映像の持つ力なのか。演出の妙と云うのか。
映画が癒しの作用を持っているんですよね。
これが、「日本映画」だったとしたら、「パーフェクトブルー」になってたに違い有りませんが。
この差は、一体何なんだって、あらためて思わされましたね。


7.レスが遅れました。すみません

投稿者:当サイト管理人 - 2000年 08月 25日 14時 12分 55秒
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 助け船さん、再三にわたる書き込み、お礼の言いようがありません。

 「スパルタカス」「アラモ」「風と共に去りぬ」「ドクトル・ジバゴ」「タイタニック」……悲劇で終わるハリウッド資本の映画は少なくないですが、みんな、絶望をそのまま受け入れてよし、とはしてませんよね。強引にでも明日に希望をつなげて締めくくるというか(笑)。
 それは基本的に、アメリカの観客の好みです。
 同じ英語圏でもイギリス映画の悲劇系はもっとシビアな結末の描き方になりますが、それでも日本映画(とくに昔の日本映画)のように絶望を愛好し、美化する真似はしない。
 苦い現実を認識することで現実をより良くしようとの国民的姿勢が反映されたものです。
 日本映画の絶望系に見られる「ああ、世の中はこうなんだ〜、もうダメなんだ〜」とは断じて違う。

 ちなみに、テレビの「水戸黄門」は毎回ハッピーエンドですが、実は絶望系の物語。
 下々には絶対かなわない暴虐な悪代官や悪徳商人を、たまたま通りかかった黄門様の一行に懲らしめてもらったのに敬服し、みんなが土下座して終わる。
 希望の入り込む余地がないほどバカバカしい話。
 主人公が善良なジジイだからよかったけど、あれで水戸黄門が偏執的な連続殺人魔だったら、だれにも手の打ちようがありませんよね(笑)。
 だから、あの番組の底に流れている思想は、基本的に、奴隷制度の擁護論と変わらないんです。
 良い主人に仕えれば安泰だけど、残忍な主人のもとで働くことになったら殺されても文句は言えない。良い主人に仕えられればいいね。運が良ければいいね……。

 ともあれ、こうした日本映画が継承する暗い伝統、ホイチョイ流に外面だけ明るくしたって、すぐにはハリウッド映画と渡り合うほどの強い生命力を獲得できるもんじゃないって気がします。


8.お初です。

投稿者:Tanu2 - 2000年 08月 27日 03時 13分 06秒
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ホームページ:
http://www.geocities.co.jp/Milano-Aoyama/5339/

こんなにも邦画に熱い情熱を傾けているところも珍しいですね。
うれしい限りっす。
ところでオイラもいくつか。
日本映画の問題点は、そりゃあ星の数ほどもあるでしょう。
ここで言われていること以外でも、映画会社の上層部(ここがGOサイン出すんですがね)に現場出身者がいないとか(大抵、営業出身です)、配給会社の問題とか、収益の配分の問題とか、作品論に至る前にたくさんの問題が潜んでます。
そんななかで良質な映画を作り続ける映画人たちもいるワケで、オイラは応援しちゃうんですが。
ここんとこのハリウッド映画ってなんか手本になりますか?世界規模で売れたからって質が低いじゃありませんか。
ハリウッド映画(アメリカ映画とは別物ですよ)が手広くマーケットを広げているのに徹底したリサーチがありますよね。その結果で結末まで変えるという。いわゆるプロデューサーシステムですけど。
集団の知的レベルは、その最下部に揃うんですけど(実証済)、つまり最大公約数な作品にしかならないんですね。だからどうでもいいダラけた映画しか作れないんです。ハリウッドってところは。
ネタだって無いことは、リメイク流行りでお分かりと思いますけど。手法もCGか香港技術に頼りっきりじゃないですか。
もはやハリウッドに学ぶところはない、と。
しかし営業あがりの日本のプロデューサーはそこが分からない。儲かっていることだけがうらやましい(笑)
かつて日本映画が世界で輝いていた時代の作品は、そんな大雑把なマーケットを目指してはいなかったんです。多分ヨーロッパや、中国、香港、台湾もそうだと思いますけどね。自国民に対して質の高いモノを提供しようという気構えが見られて、やはりそこが世界にも通じるという。北野武や塚本晋也なんかいい例ですね。アニメがモロにそうです。
でも、多くの邦画がツマンナイじゃん、ていうのはあります。そしてそれは当たり前なんです。
映画ってのは99%がクズです。それは世界的に、です。
外国映画は?と突っ込まれそうですが、日本で観られる外国映画は選り抜きのモノを輸入した極上の品なんですよ。それでもツマラナイのがあるでしょ?現地には想像を絶するクズ映画が溢れています。それは世界中どこでもそうで、日本も例外じゃありません。ただ、日本ではその全てが目に入るから「日本映画はクズぞろい」と思われるだけで。
その中でも、優れた映画もあるわけで。
日本人はそれを宣伝しなさすぎですよね。知らないってのもあるんだろうけど(宣伝員が)。
あ、初めて来たのにずいぶん書いちゃいましたね、スンマセン(汗)
映画となると、周りが見えなくなるもんで(笑)


9.Tanu2さん、いらっしゃい

投稿者:当サイト管理人 - 2000年 08月 27日 20時 55分 20秒
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 Tanu2さん、お初の書きこみ、ありがとう。

 当サイト管理人は日本映画のことになると、口が険しくなります。
 それは、子供の頃からテレビや劇場で、退屈な邦画、暗い邦画、きたない邦画、わからない邦画ばかり見せられて育ったことが動機となった拒絶反応、そして復讐心からくるものですが(笑)、あなたのおっしゃる理屈――どの国の映画でも大部分はクズ――であれば、快くない日本映画ばかりが身辺に満ち満ちていたのは、まあ仕方がないことなのでしょう。

 それにしても、自分の国の映画でやたらとつまらないのが目に付くのは許せないってところがありませんか?
 ほとんどの制作現場では予算的に苦労多しのようですが、むべなるかなで、日本は政府の助成が乏しいし、ビデオ市場が加わったとはいえ、マーケットとしての規模は小さいまま。
 国内でだけ見せて経費を回収しようとするなら、はじめからかなりの縮小守備を強いられます(制作費を取り戻すことは重要です。制作費がなければ、次の映画がつくれません!)。
 そうした辛苦の結晶が劇場公開されても、同じ国の若者の大多数から、「なんだ、邦画じゃつまんねえよ」でソッポを向かれるとすれば、こんな割が合わない話はありませんよね。
 そうして再び、苦しい映画づくりに挑み、同じ評価を頂戴するという悪循環を繰りかえす。
 わかりきったことなら、なぜ海外市場も採算に入れたやり方に向きを転じないのか納得できない面はあります。
 マーケットを広げた分、より良い制作条件を確保し、次回作をより納得いくような出来に仕上げる。そうやって、100のうち99といわれるクズ作品のパーセンテージを、90にでも80にでも減らしていってくれたら……。

 合作の推進は、資金繰りに悩める人間として当然の選択肢と思われるのですが、なぜか日本の映画人は海外との提携を進めるのに積極的ではないようです。
 聞いた話なので事実かは確定できませんが、以前、「夜叉ヶ池」というものすごい愚作がつくられ、よせばいいのに東宝は、それをハリウッドに売ろうとして、大々的なプレミアをやったらしいのです。
 招かれたフランシス・コッポラが映画を見て一言、「日本映画は滅亡した」。

 あまりにも多くの日本の映画作家が自作を国内でしか見せたがらないのは、もしかしたら、恥かしい出来の映画を海外で封切りして外人から酷評されることに耐える自信がないからなのでしょうか?


10.続き

投稿者:Tanu2 - 2000年 08月 28日 02時 26分 02秒
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http://www.geocities.co.jp/Milano-Aoyama/5339/

「夜叉ケ池」は歌舞伎役者(玉三郎)がでてるから外人には喜ばれるだろうというバカな映画会社の読みが見えますよね。その考えが恥ずかしいってことに気づかないんですが。
その浅ましさをコッポラは「日本映画の滅亡」と称したんだと思います。
収益を増やすなら、配給収益の分配と製作者への著作権で解決に近づくと思うんですが。
ロードショー1800円のうち、半分は劇場が、残りの半分が宣伝会社へ、残りの四分の一が製作会社へ(ウマクすれば)まわるんですが、劇場と宣伝会社へは確実に支払われるので、収益が上がらない場合製作会社には1文も入らないことすらあります。製作会社はビデオ権を売ることで穴を埋めるわけです。
劇場が半分て!しかも全国一律金額!日本は大きく4つの配給会社が占めているので、作家主義の映画は難しいというフザケた状況もあります。
だから単館でうつのはビデオ化の宣伝にしかならないんですね(実際そういうコトなんですが)。新聞に1行の広告を打つだけで1千万!通常1〜2億かけるもんだそうです(製作費上回ってるじゃん!)
それと、日本では映画人に著作権がありません。いっくら売れても儲からないようなシステムなんです。
さらに日本は映画を芸術とは認めていないので、国は援助しません。どこまでいっても興業でしかないんです。

外国の人たちは、よその国におもねる作品を嫌います。自国の色が反映されたものこそが国際的なんですね。
それは海外で評価されている映画を観るとわかると思うんですけども。
それとハリウッドと手を組みたがらないのは、日本とヨーロッパは個人指向が強いからですね。ハリウッドみたいに監督に撮影権も編集権も与えないなんてやってらんないでしょ。
塚本くんが(あ、彼高校の先輩です)タランティーノからハリウッドで撮らないかと誘われて、「金だけ出せば、こっちで作ったのを送ってやるよ」と言ったのが印象的です。

ちなみに、興業関係の話はパノラマコミュニケーションズのプロデューサーから聞いた話です。


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