「娯楽映画先進国」ではない日本
(邦画余話)




 助け船さん、初めてのまともな書き込み、感謝します。
 「日本映画は中華圏進出を志向せよ」
 おっしゃることは、良識的で妥当なビジネス・プランです。
 映画市場としての中華圏は、発展しつつある大中国を合わせれば、やがて二十億もの消費者を抱える規模となり、映像産業にとっておそらく、世界最大のお得意先としての成長が見込まれます。
 ただ、Made in Japanによる映画がかの地域から巨額の興収を稼ぎ得るかといえば、やはり欧米に売りこむのと同様、大きな障害があるように思えるのです。
 日本映画産業を今のようにあらしめた根源的障害と言っていいでしょうが、それは「中国人が見ても面白いと思える映画を日本人につくれるか」ということ。
 日本はたしかに、映画先進国かもしれませんが、「娯楽映画先進国」とはまるっきり違います。
 現状のままでは相手が中国の観客でも、ハリウッド製品や香港ムービーに太刀打ちできるはずがなく、そして当サイト管理人はまさに、そこのところを憂いているのです。