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嘘だと証明するまでもない。 こんな話を真に受けるアメリカ人なんているもんか。 アイゼンハワーが「ドイツとイタリアは自衛のため対米開戦した」と言うのと同じだろ。 |
アメリカ人をだますための嘘じゃないんです。 日本のバカウヨさんって、つねに国内のことしか視野に入ってませんから。 |
信じる奴が日本にはいるわけだ。 |
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マッカーサーが「日本の戦争は防衛戦争だった」と議会で証言……疑いもなくこれは、田中正明、渡部昇一、小堀桂一郎といった歴史修正主義者がいいふらす嘘の中でもっとも愚劣なものだろう。 あの長大な議会(での公聴会)における発言の中で、「日本の戦争に侵略の意図はなく、アメリカの攻撃からの自存自衛が目的だった」と明言した箇所があったら教えてもらいたい。 多くのネット右翼が「まさに、そういう意味だ」と引用してくる例の部分だが。これは要するに、共産中国への対応策を説明するとき、かつての対日戦略を例に引いたもの。 中国から太平洋にまで侵略の手を伸ばしてきた日本を、諸国と連携する経済封鎖で孤立させ、窮乏させた例をあげ、彼の構想する対中戦略を議会で納得してもらうためなのだ。 「中国を国際的な包囲網で締め上げれば、経済的に息詰まって、政権が倒れるか、昔の日本のように自滅的な外征に出てくる」と言おうとしたのである。 その長い説明中の「安全保障の必要に迫られた戦争(war was largely dictated by security.)」という一箇所のみがバカウヨどもの「日本無罪」論の拠り所となっている。 実はこれ自体、訳した人物(小堀桂一郎とおもわれる)により意図的にねじ曲げられた解釈であり、「security」という語に「自衛」「防衛」「安全保障」といった意味をあたえることで軍国日本の立場を正当化させようとしたものだ。 実際には、原文を読めばわかるとおり、「保安上の必要から」または「治安維持の必要から」と訳すほうがずっとしっくりくる。 マッカーサーは語っている。 「日本では四つの島にほぼ八千万もの膨大な人口がひしめいていたのをご理解ください。……(中略)……彼らは工場を建て、労働力もありましたが、原材料を持ちませんでした。実際、日本には蚕のほか地産のものは何もありません。彼らに、綿はなく、羊毛はなく、製油施設はなく、錫はなく、ゴムはなく、さらに多くのものが足りませんでした。そして、そのすべてがアジアの水域にあったのです。 彼らは、それらの補給が断たれた場合、日本で1000万から1200万人が職にあぶれることを危惧しました。したがって、戦争に突入した目的は、おもに治安を保つ必要からだったのです。」 読みながら思い当たったが、これは、「持たざる国」がファッショ化し、侵略戦争をおこす動機の説明となんら変わるところがない。 ナチ第三帝国やファシスト・イタリーの台所事情を語る場合にもそのまま当てはめられるものだ。 ドイツもイタリアもそして日本も、経済的必要から、また国民の不満をそらすため軍事行動による資源の獲得を必要とした。 しかしそのことが、ヒトラーやムッソリーニの侵略への正当化につながるだろうか? 歴史家がファシズム諸国はああした対外策を採るしかなかったと言い立てるのは彼らを弁護するためだろうか? そんなわけは、ない! マッカーサーも同様なのである。 ただし、かかる例えを悪意のこもった口調でするわけにいかない。 大戦中は「ジャップ」でも、この頃の日本は敵国どころか、すでにアジアでの反共闘争の前進基地として協調すべき相手だった。 だから「日本の労働力は、数も質も、どこよりも優秀」とか、友邦として非常に神経を使った言い方で、日本をことさら敵対的な言葉で傷つけないよう配慮されているが、軍国日本の侵略を弁護する意図からでは断じてなかったのだ。 「マッカーサーが日本の正しさを認めた」などと、おめでたい解釈があてはまる状況とぜんぜん違う。 ところが外の空気が読めないネット右翼ときたら、その箇所ばかり引用しまくって、ぬか悦び。 マッカーサーは顕示欲が強く、大統領選への立候補さえ狙っていた男。それが議会演説で、多数の米兵の命を代償に打ち負かしたファシズム国家が「自存自衛の必要」からアメリカと戦ったなどと、世論を憤激させることを言うはずがないではないか。 もしマッカーサーが本当にそんなことを公言すれば、全米を揺るがすほどの大騒ぎとなっていたのは必至であろう。そうならなかったのは、議場にいた人々は誰も、マッカーサーの言葉を、小堀桂一郎が訳したような意味に受け取らなかったことを直截に物語るものだ。 この事実一つもってしても、日本の歴史修正主義者のこじつけ論は破綻しているのである。 なにより強調しておかねばならないのは、マッカーサーのこれらの言葉自体、彼の対中戦略をめぐる質疑こそ本来の目的である公聴会全体の瑣末な部分しか占めていないということだ。 (発言の全容は、リンク先のサイトを参照せよ。どれほど長いかわかる) ところがバカウヨどもの言い草を聞くと、まるで、マッカーサーが大東亜戦争での日本側の正当性を訴えるために議会で演説したかのようではないか。 おそるべき主客転倒ぶり! たとえれば、『素晴らしきヒコーキ野郎』というハリウッド映画に石原裕次郎が脇役で登場しただけなのに、「石原裕次郎、ハリウッド映画に主演!」と喧伝するのとおなじほどの馬鹿馬鹿しさ(そして図々しさ)であろう。 |
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論より証拠。マッカーサーの国の人に聞けばいい。